あっ! 商店街の歩き方
市場気質頑固であるということ
2003.3.9
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近藤久左衛門と市右衛門
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今も季節とともに
市場気質
頑固であるということ
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僕は…
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1970年代をそのままに

発行 彦根商店街連盟
編集 彦根商店街連盟広報部会
 「美味しいものしか仕入れません。但し、なんでもかでもが美味しいとも言いません。買うてらんと言う時もあります」
ご主人の藤河真寿三さん(47歳)は言い切る。つまりこういうことなのである。
藤河さんの確かな目で仕入れた魚は旨い。しかし、同じ魚でも季節により、調理法により、店頭に並ぶ魚が全て美味しく食べてもらえるとは限らないのだ。焼くのか煮るのか……刺身にするのか……、今日仕入れた魚をどんなふうにして食べるのが一番旨いのかを、藤河さんは伝えたいのである。「せっかく買ってもらうのだから、美味しく食べて欲しいんです。何でもかでも買ってもらったらええというのではないんです」
一途で頑固なプロの魚屋なのである。本当に美味しく食べてもらいたい、調理法が合わなければ「買うていらん」などと言ってしまうのだ。
 「鮮魚ふじかわ」は市場気質の店である。お客さんとの会話があり、常連さんの好みをきっちり承知している。「〜時に取りにゆくので、焼いといて」と注文することもできる。
「鮮魚ふじかわ」を、もう一つの台所として利用する人も多いのも頷けるのである。。しかも、その台所では頑固なプロフェッショナルが仕入れから調理まで腕をふるっているのだ。
 大正ロマン漂うまちの魚屋として外観は変わったが、相変わらずの市場気質は健在で、おかみさんが腕をふるわれる『日替わりの自家製コロッケ』も超人気だ。「鮮魚ふじかわ」を訪れれば食卓に美味しいコロッケが一品が加わるといった具合である。但し、コロッケは「残しておいて……」とリクエストしておかないと、午後には売り切れてしまうから、くれぐれもお忘れなく。

この記事は、2003年2月9日執筆時の情報に基づいており、現在では異なる場合がございます。