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発行 彦根商店街連盟 |
編集 彦根商店街連盟広報部会 |
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今は「銀座」という名前の交差点だが、少し前まで銀座商店街・登り町グリーン商店街・花しょうぶ通り商店街・橋本商店街が接するこの十字路は「久左の辻(きゅうざのつじ)」と呼ばれていた。交差点にも碑が建てられ『藩政時代この界隈一帯を所領とする近藤久左衛門と称する豪商あり
故あって没落しその名のみ残る』と記されている。
この久左の辻の近くに「丁子屋」という薬局がある。
創業は元禄五年(1692)という彦根有数の老舗で、三百年の間、薬を商い続け、代々丁子屋の当主は、「近藤市右ヱ門」を名乗ることになっているという。現在12代目となる近藤嘉男さんは、近々市右ヱ門を襲名する予定である。
「銀座の防災街区建築が行われた時に古いモノはほとんど無くなりました。今残っているのは薬箪笥くらいでしょうか……。この場所で薬屋を続けることが大切な仕事だと思ってます。お客様の命や健康に関わる仕事ですから、ここで仕事をしてゆくことが、大袈裟かもしれませんが社会的使命なのかもしれません。店を大きくするとかバンバン売るというのではないのですね」
近藤久左衛門と近藤市右ヱ門……左と右と久と市。何やら関係がありそうなのだが……。
丁子屋は漢方に通じる調剤薬局である。花粉症の季節、一度お訪ねあれ。 |
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