あっ! 商店街の歩き方
近藤久左衛門と市右衛門
2003.3.9
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靴で健康を守る
近藤久左衛門と市右衛門
屋号「くらがりや」を推理する
ALAMN BEBAS
四番町スクエアってなに?
今も季節とともに
市場気質
頑固であるということ
電信柱が無くなると
空が広い
僕は…
ずっと自転車で走っています。
1970年代をそのままに

発行 彦根商店街連盟
編集 彦根商店街連盟広報部会
 今は「銀座」という名前の交差点だが、少し前まで銀座商店街・登り町グリーン商店街・花しょうぶ通り商店街・橋本商店街が接するこの十字路は「久左の辻(きゅうざのつじ)」と呼ばれていた。交差点にも碑が建てられ『藩政時代この界隈一帯を所領とする近藤久左衛門と称する豪商あり 故あって没落しその名のみ残る』と記されている。
この久左の辻の近くに「丁子屋」という薬局がある。
創業は元禄五年(1692)という彦根有数の老舗で、三百年の間、薬を商い続け、代々丁子屋の当主は、「近藤市右ヱ門」を名乗ることになっているという。現在12代目となる近藤嘉男さんは、近々市右ヱ門を襲名する予定である。
「銀座の防災街区建築が行われた時に古いモノはほとんど無くなりました。今残っているのは薬箪笥くらいでしょうか……。この場所で薬屋を続けることが大切な仕事だと思ってます。お客様の命や健康に関わる仕事ですから、ここで仕事をしてゆくことが、大袈裟かもしれませんが社会的使命なのかもしれません。店を大きくするとかバンバン売るというのではないのですね」
 近藤久左衛門と近藤市右ヱ門……左と右と久と市。何やら関係がありそうなのだが……。
丁子屋は漢方に通じる調剤薬局である。花粉症の季節、一度お訪ねあれ。

この記事は、2003年2月9日執筆時の情報に基づいており、現在では異なる場合がございます。