2005.3.27

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商店街現役人生に学ぶ 1
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「何もある」商店街
商店街お買物駐車場MAP
カインズ反対 御礼とご報告
発行 彦根商店街連盟
編集 彦根商店街連盟広報部会

今号は、商店街で今も現役で活躍しておられる年配の方々にお話を伺いました。
商店街は、まだまだ元気がいっぱい。若い人たちも負けてはいられません。

とも栄履物店 / 花しょうぶ通り商店街

藤本さん

藤本フミさん(77歳)

最近では、夏場に素足でも汚れにくい履物が人気で、学生さんたちをはじめ若い方々が多く買いに来てくれるようになりました。独特の温かみがあるところが和装の魅力です。女性も、お正月や成人式など行事のときに蛇の目傘とあわせて買っていかれたり、お嫁入りのときに新調されたり、用途にあった楽しみ方をされる方が多いです。和装の履物は傷んだところを少し直してあげればずっと履き続けられるのがいいです。鼻緒の挿げ替えやぞうりもお御足に合わせてはき心地よく、今でもご依頼があれば大体一晩で仕上げています。
花しょうぶ通り商店街では、若い人たちが商店街のためにいろいろがんばってくださっているので、とても雰囲気がいいです。おかげで、小学校のときの同級生とクラス会を開いたり、趣味の時間を持ったりと、気ままにゆったり過ごせています。あまりあくせくせず、適度に体や手先を動かすことが体にもいいようですね。これまで苦労したことや大変なこともありましたが、思い返せばすべて良い思い出です。これからもまだまだ人生を楽しんでいけたら良いと思っています。

【健康の秘訣】
町内の方々と太陽の下でグランドゴルフを楽しんだり、土をいじって草花づくりと動いたり手先を使ったりするのがいいです。

■営業時間 / 9:00〜19:00 ■定休日 / なし


さかえや靴店 / 登り町グリーン通り商店街

上田さん

上田まさゑさん(82歳)

ずっと店にいるのが習慣のようになっていますので、ほとんど店に出ています。その方がからだにもいいし、楽しみなんです。
品物は日本製のものしか取り扱わないようにしているのがお店のこだわりです。やっぱり、輸入品は安いのですがすぐに傷んでしまいがちで、それに比べて日本製のものは仕立てが違うので、丈夫で足を入れてピタッとよく馴染みます。靴を選ぶコツは、履きやすくて軽く、強くて人それぞれに合ったものであることです。その点、お客さんと話しながら良いものを選んでいただけるのが個人商店の強みです。今では足を見ただけで、その人に合う靴が分かるようになりました。また、靴の修理もしていますが、そうすることで傷みやすい毎日履く靴がしばらくもつようになることもお勧めしています。遠方からでも「お店の評判を口コミで聞いた」と来られる方がたくさんおられて喜んでいますし、これからもがんばっていこうと思えます。来ていただいたお客さんに「ありがとう」と感謝して、それから馴染みとして付き合っていけたら良いですね。どうぞよろしく。

【健康の秘訣】
野菜中心の食事をすることと、毎日20分くらいかけて歩いて通っていることです。

■営業時間 / 9:00〜19:00 ■定休日 / なし


ふとんの藤居 / 中央商店街

藤居さん

藤居栄三さん(72歳)

江戸時代から続く「綿屋喜八」の製綿工場と店を受け継ぎ、十代の終わり頃より商いの手伝いをしていましたので、60年近くなりますね。継続は力といいますが、お客様に支えていただき、今も現役で仕事ができることを有り難いと思っています。私はこの仕事が天職だと思ってやっていますし、できるだけ専門店でしかできない商品を提供したいと心がけています。
人間にはその土地土地の文化に適した寝具が必要不可欠です。日本の気候には、吸湿性のよい木綿ワタが長く愛されてきましたが、時代と共に多様化に拍車がかかり戸惑っている昨今ですが、私はやはり「木綿ワタ」にこだわり商売をしております。中央商店街の通りが広くなって30年余り。「母から言われ、祖母からの進言」と若い方が来て下さることもあり、商いを続けてこられたことに感謝でいっぱいです。おふとん、ざぶとん、一枚一枚に「作る人は数、求める人は一つ」の気持ちで、元気で商売を続けられればと思っています。

【健康の秘訣】 
一週間に一度ゴルフの練習で体を動かしています。

■営業時間 / 9:00〜19:00 ■定休日 / 不定期


キリン屋 / 銀座商店街

北川さん

北川幸男さん(77歳)

終戦後に市場街で雑貨屋をやっていましたが、しばらくして銀座に移り、今の婦人服専門店をするようになりました。もう50年以上になります。仕事を始めた当初は、周りに物がなかった頃ですから、置いたものがすぐ売れるくらい忙しい状況でした。今は状態が全く逆になってしまいました。それでも少しずつお馴染みのお客さんたちにごひいきにしてもらっています。最近は、フォーマルなスーツ系よりもカジュアルなものが人気のようです。専門店の特徴として、一品物しか扱わないということが言えます。仕入れは、私が一つひとつ、「これは気に入ってくれるかな」とお客さんの顔を思い浮かべながら選んでいまして、店内に同じ品物はありません。大阪や名古屋に仕入れに出向くこともあります。やはり、選んできたものが売れると嬉しいですね。もともと、品物を仕入れてそれをお客さんに買ってもらうということが好きだったのでしょう。好きなことをずっと続けて、なおかつ、健康で暮らさせてもらえてきたのが良かったです。今後も人と人とのつながりを大事にしてがんばっていきたいです。

【健康の秘訣】
規則正しい生活を送ることと、何事にも気を遣いすぎないことです。

■営業時間 / 9:30〜19:00 ■定休日 / 木曜日


牧野商店 / 駅前商栄会

牧野さん

牧野伊三さん(80歳)

お店は私が生まれる前から、私の父がやっていて、私は二代目になります。昔は八百屋一本でやっていましたが、今は食品一般を扱っていまして、小売のほかに飲食店、学校や病院の給食などに材料を納めたりしています。地元の市場で仕入れたものをできるだけ安くお客さんに提供することがモットーです。今は、仕入れや配達などは跡継ぎがやっていますが、急な注文があると私が応対します。お客さんを待たせたくないですからね。偏ったこだわりを持たず、お客さんの注文に応じてできる範囲で臨機応変に品物を扱っていくよう心がけています。お店に見えるのは地元の方が多いです。商店街のお客さんの流れはずいぶん変ってきたように思いますが、それでも昔からごひいきにしてくれる方々は人情に厚いので、気の置けない付き合いをさせてもらっています。最近は観光で来られた方が、彦根ではここでしか売っていない「敏満寺あられ」をお土産として買いに寄ってくれることもあります。これからもお客さんと気の合うお付き合いをしていけたらいいと思っています。

【健康の秘訣】
早寝早起きです。あと、食事は、夜あまり食べず、朝適度にしっかりとることです。

■営業時間 / 7:00〜19:00 ■定休日 / 日曜日


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 この記事は、2005年3月27日執筆時の情報に基づいており、現在では異なる場合がございます。