2004.11.15

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学生さんとのおつきあい 1
学生さんとのおつきあい 2
ゑびす講
発行 彦根商店街連盟
編集 彦根商店街連盟広報部会

今号は彦根の大学生の皆さんに商店街へ立ち寄っていただけるよう特別に企画しました。
少し昔の商店街と学生さんとのおつき合いを振り返ってみると、私たち自身、特別ではない日常に学生さんの姿があったことを思い出します。せっかく彦根の大学で学ばれているのです。是非、商店街を経験してみてください。皆さんと商店街の新しい関係が育まれることを願っています。ぜひ、是非、商店街へ……。

『いろいろ考え、悩みながら、自分たちのまちと向き合っている人々』に魅力を感じます。

津賀さん

津賀高幸さん(25)

ダイナックス都市環境研究所 研究員
(滋賀県立大学平成14年度卒業)

僕は学生のときに、彦根の商店街によく顔を出していました。当時(といっても5年ほど前のことです)僕は学生と商店街をつなぐ「まちの駅」をつくってみたいと思っていたのです。学生がまちづくりで、商店街に関わっているまちはたくさんあるけれど、当時はそういったケースも少なく、試行錯誤の連続でした。商店街に自分たちのスペース(居場所)ができたことから、用事があったり、ちょっと気が向いたついでに顔を出していると、たくさんの商店主の方々と関わることができました。時には、世間話もすることになったり……。
商店街の何が面白かったのか……。それは、そこにいる人が面白いのだと思います。ちょっとレトロな雰囲気、きれいにそろえたファサード、扱っている商品よりも、『いろいろ考え、悩みながら、自分たちのまちと向き合っている人々』に魅力を感じます。僕は学生の間、商店街の皆さんと、普段の会話や一緒にイベントに取り組んできたから「面白さ」を感じることができたのだと思います。
学生のみなさん。買い物をするだけでは、たぶん面白さは感じることはできないのでは?「お店の逸品は何なのか」。「商店街で何をしているのか」。そして、学生それぞれで商店街を探検してはどうだろう……。この号には多くのクーポン広告が掲載されているらしいので「クーポンをつかって商店街を回る現在進行型のロールプレイングゲーム」。乱暴な言い方だけど買い物しなくても、話を聞くだけでいいのではないか、なんて思ってしまうのです。


大学では学べないことを経験してほしい。

門田さん

門田真吾さん(35)

株式会社一圓興産 開発課課長(滋賀大学平成4年度卒業)

学生時代はアルバイトに明け暮れていました。今は「樽樽」という名前になっていますが、当時は「SOMEDAY」というカフェバーでした。大阪の会社に一度は就職していたのですが、彦根キャッスルホテルが開業するというので、アルバイト時代の上司の方から手伝ってくれないかという打診がありました。熱心に誘っていただきましたし、自分の可能性や、将来を考え、彦根に帰ってくることにしました。
今の仕事には、やり甲斐もありますし満足しています。
アルバイト時代の一番の思い出は、夏の間、松原水泳場で「海の家」を任されたことです。一日が終わって「今日の儲けは、仕入れは、自分たちのアルバイト代は……」と計算してゆくと、お金が足らない日があるのです。赤字ですね。「これではあかんなぁ…。バイト代半分にしよう」。それで次の日は、もっとこうしたら車を停めてもらえるとか、誘導をどうしようとかいろいろ考えて実行するのです。とても面白かったなぁ。「商売って、こんなに面白いものか」って感じました。私にとって、商いを実践で学べるいい機会だったんです。
私は兵庫県の出身なんですが、彦根は本当にいいまちだと思っています。そうですね、彦根で学びながら学生生活を送るならば、地元の人と接し大学では学べないことを経験してほしいですね。


学生時代に何故、この面白さに気づけなかったか、ちょっと悔やんだりしています。

小林さん

小林健志さん(25)

滋賀中央信用金庫(滋賀大学平成13年卒業)

彦根駅前通りの城東支店に勤務しています。学生時代のバイトは外町のファミレスでした。車で秦荘町から通ってましたから、通り過ぎるだけで、彦根の商店街に入ったことは全く無かったです。就職活動で始めて信用金庫(当時、彦根信用金庫)の本店が何処にあるのかを知ったくらいですから。
最近、外交へ出るようになったのですが……、表通りだけでなく裏通りに入るんですね。得意先という目的があるからですが、普段は絶対に通らないようなところを通るんですね。そうすると学生時代には感じなかったまちの面白さが解ってくるんです。面白い場所がたくさんあるんです。学生時代に何故、この面白さに気づけなかったかちょっと悔やんだりしています。
学生時代に商店街に入ったコトのない僕が言うのもなんですが、現役の学生さんには、まちを楽しんでほしいですね。ファミレスや量販店でなく、わざわざ商店街に入って買い物や食事をしてみると意外に面白いのではないかな。商店街でアルバイトしている学生を見かけると「彦根の楽しみ方を知っているな」と思います。
最初は「イザ商店街へ!」みたいな感じはあるけど、機会があるなら経験することを言っておきたいですね。


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 この記事は、2004年11月15日執筆時の情報に基づいており、現在では異なる場合がございます。