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商店街の歩き方
ゑびす講って何?
2002.11.10
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発行 彦根商店街連盟
編集 彦根商店街連盟広報部会
 「彦根の恵比須講は日本一だ」と語られたのは昭和35年のことだった。日本一かどうかは別にして、そう自負するに値する商店街のイベントだったことは確かだ。
実際、琵琶湖の対岸からも舟でゑびす講にやってくるほど盛況であり人気があった。
「商(あきない)」という彦根商店街連盟創立20周年記念誌(昭和48年)に、郷土史家の小林幸太郎氏が「ゑびす講あれこれ(昭和35年書)」という一文を寄せている。
『古くは恵比須講と書き、「ゑべすこ」と発音した。言うまでもなく恵比須様のお祭りである。彦根で恵比須さんと云えば橋向町の恵比須神社の事であった。』
『人間は水臭くなったのか世の中がセチがらくなったせいもあろうが、トンと商人衆のお参りも少なくなったこの日は、各商家の神棚の恵比須さまに、鯛を供えて商売繁昌を祈ったもので、このお祭りに便乗して、大売出しを催した……』
ゑびす講は、商店街の大売り出しのイベントと思われているようだが、実際は「一年間、何とか商いをさせていただけた感謝の気持ちを、恵比須様とお客様に伝える年中行事なのである」。
今でもゑびす講の初日は、商店街連盟の会長をはじめ関係する各商店街、振興組合の理事長が正装し、恵比須神社に参った後に、このイベントは始まるのである。
小林氏は、ゑびす講の起源を昭和15年発行の彦根市民読本に求め、明治初期と心もとないが推測している。
ゑびす講は、およそ百年という歴史ある商店街のイベントということになる。
来場者数を競うイベントではなく、祈りと感謝を忘れぬ現代の「ゑべすこ」でありたい。
今年も、11月22日〜24日の間、橋本商店街・登リ町グリーン通り商店街・銀座商店街・中央商店街の四商店街がそれぞれ趣向を凝らし、盛大に「ゑべすこ」が催される予定である。
 一度、ご覧あれ……。

この記事は、2002年11月10日執筆時の情報に基づいており、現在では異なる場合がございます。